JAIA輸入二輪試乗会インプレッションのトップバッターは「DUCATI スーパースポーツ S」です。
2016年10月にドイツで開催された世界最大級のモーターサイクルショーにおいて、ドゥカティとしては10年ぶりに「スーパースポーツ」の名を冠して登場したモデルです。
バイクのカテゴリ名をそのまま車名に使われている「スーパースポーツ」のスポーツバイクとしての魅力をお伝えします。
画像1: JAIA輸入二輪試乗会2018 ~スーパー“乗りやすい”スポーツ DUCATI スーパースポーツ S~ |BICLE MAGAZINE

イタリア・ボローニャに本拠を置くドゥカティは1950年代からレース活動を続ける老舗のスポーツバイクメーカーです。性能もさることながら、美しいデザインやカラーがドゥカティの魅力であり、日本でのファンも多くいます。

バイクる編集部が本社の工場見学&ミュージアム見学に訪れた際の写真です。

もっとも美しいバイク

スーパースポーツは2016ミラノ国際モーターサイクルショー(EICMA)において「もっとも美しいバイク」に選出されました。このノミネートはEICMAの5日間の会期中に行われ、来場者がモーターサイクルショーでもっとも美しいと感じたバイクに票を投じることで決められます。スーパースポーツは2位より13.2%多い票を集め選出された、皆が認めた美しいバイクです。

発売前にも関わらずいきなり大きな注目を集めたスーパースポーツが2017年6月に日本に上陸しました。今回はスーパースポーツの上級バージョンである「スーパースポーツ S」のただ美しいだけじゃないその魅力をお伝えしていきます。

画像1: もっとも美しいバイク
画像2: もっとも美しいバイク

とは言ってもまずはこの見た目を堪能

一目見ただけでドゥカティとわかる存在感に、どこから見ても美しいイタリアンデザインはバイク好きのみならず誰もが納得のカッコ良さではないでしょうか。シャープでありながら美しい曲線で構成された身体はもっとも美しいバイクの名に相応しい佇まいです。
1番の造形美はこの真っ赤なカウルの曲線だと筆者は感じます。しばらくは眺めていられますね。赤ワイン片手に、、、

画像1: とは言ってもまずはこの見た目を堪能

趣の異なる「ディアベル ディーゼル」とのショット

画像2: とは言ってもまずはこの見た目を堪能

ライディングポジション

スポーツバイクはシートが高いという先入観があり、恐る恐る跨ってみますが、サスペンションの沈み込み量が多いというのもあり、意外にも足つきは良好です。身長158cmの筆者でも足つきに不安がないのはとても良いです。

画像1: ライディングポジション
画像2: ライディングポジション

そしてハンドルのポジションはというと、こちらもスポーツバイクという先入観で手を伸ばすと「あれ?思ったより高くて楽!」という印象を受けます。セパレートハンドルながらもハンドルの位置が高く、上体が起きた楽で自然な前傾姿勢を取ることができます。

画像3: ライディングポジション

身長177cmのライダーが操作するとさらにゆとりのあるライディングポジションです。

画像4: ライディングポジション

一見パニガーレ?

パニガーレにも一見よく似たスーパースポーツですが、日常的なシーンにおいて快適で扱い易いというコンセプトで設計されています。
スーパーバイクのトップモデルであるパニガーレによく似たルックスのスーパースポーツが快適で扱いやすいなんて信じがたい、と思われる方もいるのではないかと思いますが、スーパースポーツタイプに初乗車の筆者でも難なく乗りこなすことが出来ました。
ちなみに自慢ではないですが、筆者のライディングテクニックは初心者マークに毛の生えたようなものです、、、

画像1: 一見パニガーレ?

よく似ているようにも見受けられるスーパースポーツとパニガーレですが、実際に共通のパーツは1つもなく、ディテールからデザインからよく見ると全くベツモノだということがわかります。

スーパースポーツと同程度の排気量の959 パニガーレがこちら。

画像2: 一見パニガーレ?

スーパースポーツ Sがこちら。

画像3: 一見パニガーレ?

試乗会の会場にも、展示車両としてパニガーレ V4 S がレッドカーペットの上に鎮座していました。
こちらは2017年11月、イタリアのミラノで開催された「ドゥカティ・ワールド・プレミア」の場で公開されたモデルです。これまでのパニガーレのエンジンがL型2気筒であったのに対して、新型パニガーレはモトGPマシンと同形式のV型4気筒に刷新され大きな話題となりました。
今回試乗できなかったのは残念ですが、またの機会にインプレッションをお届けできればと思います。

どちらもエレガントなイメージですが、パニガーレは良くも悪くも迂闊に手を出せない乗り手を選ぶバイクです。
スーパースポーツはと言うと、決して上級者向きではなく、パニガーレの高いスポーツ性能に加え、エンジンは中低速重視で街中での快適性も高く、ワインディングでのスポーティな走りも楽しい、など、様々なシチュエーションの中でスポーティーに楽しむことができるバイクです。

尖って見えてフレンドリー

スーパースポーツの乗り味、まずは低速域です。
ドゥカティに乗っているときに1番不安になるシチュエーションといえば低速で曲がったり渋滞時のノロノロ運転です。低速になり回転数が不足すると「もっと飛ばせよ~」と言わんばかりにガタガタ震えます。
これがドゥカティの、特にスーパーバイクの性格ですが、パニガーレ系エンジンでは低中速のガタガタして回しにくい低回転域でもスーパースポーツは滑らかに回ってくれ、ストレスなく落ち着いたライディングができます。
そして走り出しの瞬発力は4000回転も回せば、強烈な瞬発力を見せてくれます。さすがはスーパースポーツの名を冠したマシン、ドゥカティ特有のスポーティな走りは健在です。

画像1: 尖って見えてフレンドリー
画像2: 尖って見えてフレンドリー

ハンドリングはと言うと、セパレートハンドルですが豊富なハンドルの切れ角によりタイトコーナーでも扱いやすく、さらにフレームはモンスターがベースとなっているため、スポーツネイキッドを思わせる高速コーナーでの安定性も持っています。

画像3: 尖って見えてフレンドリー
画像4: 尖って見えてフレンドリー

街乗りやロングツーリングでの使い勝手も良く、サーキットではスポーティに楽しめる、ここまで幅広いシチュエーションに対応して全てで快適、それでいてこの見た目なのだから出木杉君もいいところです。

ライディング・モードは走りや好みに合わせて

3種類のライディング・モードは「スロットル操作に対するエンジンのレスポンス」、「トラクションコントロールの介入度」、「ABSの介入度」の3要素が、モード別にセッティングされています。

スポーツモード:圧倒的な加速に俊敏なレスポンスでとにかくパワフルな走り。
アーバンモード:スポーツモードの真逆でレスポンスは穏やか。ゆったり景色を見ながら田舎道を走りたい時に。
ツーリングモード:スポーツとアーバンの中間。筆者としては1番使いやすそうなモードだと思いました。

モードの切り替えは、左ハンドルのスイッチひとつでチェンジできるので走行中でも気軽に切り替えることができるのが嬉しいポイントです。

画像1: ライディング・モードは走りや好みに合わせて

パニガーレ同様のアルミ製片持ちスイングアームは真横から見たスタイルも抜群にカッコ良くキマります。

画像2: ライディング・モードは走りや好みに合わせて

ウィンドスクリーンは手動で上下2段階に50mmの高さ調整が可能です。高速走行時にはハイポジションにすることで優れた防風効果を発揮します。

画像3: ライディング・モードは走りや好みに合わせて

LCDディスプレイはコンパクトながら多機能です。バーグラフ式のタコメーター、速度、燃料残量、燃費などの基本情報から、ギアポジション、ライディングモード、平均スピード、外気温などを表示できます。

画像4: ライディング・モードは走りや好みに合わせて

初めてのドゥカティ、初めてのスポーツバイクにオススメ◎

ドゥカティはとっつきにくいというイメージを持っている方は全く違う印象を受けるバイクだと思います。
正直、私も乗ってみるまでは「フルカウルは疲れる」、「スポーツバイクは前傾姿勢が辛く長距離には向かない」なんて思っていましたが、これまでのドゥカティのイメージやスポーツバイクのイメージを良い意味で裏切ってくれました。
スーパーバイクのトップモデルであるパニガーレは敷居が高いと思う人でも、気軽に乗れるスポーツバイクとして、初めてのドゥカティ、初めてのスポーツバイクとして十分候補に入ってくるモデルだと思います。

こんな相棒と一緒だったらバイクライフが一層楽しくなりそうな、、、♪ そんな予感です。

<主要諸元>
全長×全幅×全高 : 2070×750×1186㎜
ホイールベース : 1478㎜
最低地上高 : NA
シート高 : 810㎜
車両重量 : 210㎏
エンジン形式 : 水冷4ストDOHC4バルブL型2気筒
総排気量 : 937㏄
ボア×ストローク : 94×67.5㎜
圧縮比 : 12.6±0.5
最高出力 : 110HP/9000rpm
最大トルク : 9.5㎏-m/6500rpm
燃料供給方式 : FI
燃料タンク容量 : 16L
変速機形式 : 6速リターン
ブレーキ形式 : 320㎜ダブルディスク・φ245㎜ディスク
タイヤサイズ : 120/70ZR17・180/55ZR17

DUCATI 公式サイト

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