現在、ジープブランドでは『GRAND CHEROKEE』を筆頭に『CHEROKEE』、『WRANGLER』、『COMPASS』、『RENEGADE』と5車種をラインナップしているが、その中でも新世代JEEPを代表するモデルとなっている『RENEGADE』と共に、JEEPのコンパクトクラスを担うのが『COMPASS』だ。
『COMPASS』は、昨年フルモデルチェンジし2代目となっており、内外装のリフレッシュに加え、『RENEGADE』と同様となるFCAグループのプラットフォーム”スモールワイド4×4アーキテクチャー”を採用して走りの質感向上にもぬかりはない。
用意されるグレードは、ベーシックグレード「SPORT」(受注生産)、スタンダードグレード「LONGITUDE」、プレミアムグレード「LIMITED」の3種類となっており、今回試乗できたのは最上級「LIMITED」。

国内でも‟ちょうど良い”ボディサイズ

エクステリアデザインは、JEEPラインナップのフラッグシップとなる『GRAND CHEROKEE』のモチーフを色濃く受け継いでいる。伝統の7スロットグリルや力強さをイメージするホイールアーチ、張りのあるボディサイドのデザインなど、オフロードだけでなく都会の景色にもマッチする洗練されたデザインになっている。
ボディサイズは、全長×全幅×全高=4,400×1,810×1,640mmとなっており、扱いやすいサイズで人気の末弟『RENEGADE』(Trailhawk)と比べても、全長が約140mm長いだけで全幅は+5mmとほぼ一緒。実車を前にしても、全幅は1,800mmを越えているものの、日本でも扱いやすいサイズに収まっているし、その上でSUVらしい力強さやスポーティさもきっちりと感じられるプロポーションになっている。端的に言ってカッコいい。またボディーカラーは全6色と決して多くは無いが、定番のホワイト、ブラック、グレーメタリックに加え、鮮やかなレッド、ブルー、そして試乗車のブロンズメタリックのようなシックな色もあり、若者から落ち着いた世代まで広い年齢層に受け入れられるカラーが揃っている。

インテリアは、「Limited」の専用装備となるレザーシートや各部にピアノブラックやクロームをあしらったパネルから質感の高さをうかがわせる。センターパネルに大型のタッチディスプレイが装備されていたり、メーターもアナログメーターとカラーディスプレイのコンビネーションだったりと今どきの装備もしかりと備わっている。質感や装備面では、そつなく落ち着いた雰囲気に仕上がっているが、全体的なインテリアデザインは特徴が無く、どことなく古臭さを感じさる印象であった。

パワーユニットは、各グレード共通で175ps/229N・mを発生する2.4L直列4気筒エンジンのみとなる。ターボでもハイブリッドでもない、近頃めっきり少なくなってきた実用的なNAエンジンである。駆動方式及びトランスミッションは「SPORT」、「LONGITUDE」が前輪駆動+6速オートマチック、「LIMITED」はオンデマンド式の4輪駆動+9速オートマチックとなる。

画像: 国内でも‟ちょうど良い”ボディサイズ

‟アメリカン”コーヒーのような味わい

早速乗り込むと、アップライトな着座位置にSUVらしさを感じさせるも、そのシートに違和感が感じられた。「Limited」には専用のレザーシートが装備されるが、そのレザーの張りが強すぎるのか、かなり硬く感じる上、座面中心部が盛り上がっているような形状でお尻のすわりも悪い印象。もしかしたら標準グレードに装備されるファブリックシートの方が座り心地は良いのかもしれない。
乗り心地は硬めな印象。最近は高剛性シャシーと、やや硬めの足回りを組合せ、スポーティかつ快適な乗り味を実現しているクルマが多いが、『COMPASS』に関しては足回りの硬さが目立ち、バランスの洗練度に欠けている印象を持った。これがオフロードに主眼を置いてきたJEEP本来の乗り味なのかもしれないが、今どきの都会派SUVを想像して乗るとギャップに戸惑うかもしれない。ただし、この試乗車には「Limited」専用の18インチホイールとブリジストン製のスタッドレスタイヤが装着されていたので、他グレードの16、17インチホイールや通常のオンロードタイヤが装着されていれば、あるいは印象が変わったかもしれない。
その代わり、その硬めの足回りを生かしたクイックでシャープなハンドリングは、”スポーツ”・ユーティリティ・ビークル(SUV)の名に恥じないものとなっており、何気ない移動時間においてもドライビングの楽しさを実感できそうだ。
エンジンに関しては、2.4リットルNAということもあり、ターボのような特段の力強さというものは感じられないが、回転上昇に伴うパワー・トルクの出方などはNAらしく素直で、車重が1600kgの『COMPASS』には必要十分といった印象。トランスミッションも9速と多段化されており、今回のような高速中心の試乗ではなんら不満は感じられなかった。

画像: ‟アメリカン”コーヒーのような味わい

選ばれる理由は?

スポーティで洗練された外観デザインに対し、ややギャップのあるちょい古デザインの内装と少々荒々しい乗り味。そして安定感はあるが特別感の無いパワートレイン。同価格帯のライバルに対して決して劣っているわけではないが、万人を満足させるグローバルクオリティが求められる現代のマーケットにおいて、それらの特徴をJEEPとしての”個性”や”醍醐味”としてとらえられるかが『COMPASS』を選ぶ基準となりそうだ。

<主要諸元>JEEP コンパス・リミテッド

全長×全幅×全高:4,400×1,810×1,640mm
ホイールベース:2,635mm
車両重量:1,600kg
エンジン種類:2.4リッター 直列4気筒 マルチエア 16バルブ
最高出力:129kW(175ps)/6,400rpm
最大トルク:229Nm(23.4kgm)/3,900rpm
トランスミッション:9段AT
駆動方式:4輪駆動
燃料消費率:9.6km/L(JC08モード走行)
メーカー希望小売価格:419万円(消費税込)

公式サイト

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