皆さま初めまして。自動車ライターの中込健太郎です。平たく言うと自分もクルマが好きです。これまでも、そしておそらくこれからもそうでしょう。ですので、私以外の皆様も様々なライフスタイルの中でクルマがさらに彩を添えたらこんなに素敵なことはないですよね。また、クルマのある暮らし、もっといろんな発見や出会いをもたらしてくれたら。これもまたとてもステキなことだと、思いませんか?そんなようなことを中心にWEBや雑誌で執筆させていただいております。

このたびCOVOさんに寄稿させていただけることになりまして、どんなお話をしようかと思ったのですが、やはりこの話からすると自己紹介にもなりますから、いいのではないかと思いましたのでさせていただきたいと思います。『クルマの損得について考える』

画像: 四国に名義変更に行った時。

四国に名義変更に行った時。

もともと大手のクルマ買取を手掛ける企業におりました関係で今でも時々聞かれますのは「中込さん、買って得するクルマ、損しないクルマありませんか?」この場合、損得とは往々にして金額のことを指しております。ですからそのたびに申し上げるのは「それが分かっておりましたら、今頃私も大きな御殿の一つや二つ建てているかもしれませんね。」ということ。つまり、そんなことは基本的にはありえない、ということです。

これは様々なクルマを取り巻く仕組みや、日本の様々な物事の価値によって避けられないコストというのがありますので、クルマを購入して登録するや否や売却したとして、同じ金額で販売しようとしても損失が出ることは避けられないというのが一般的。希少価値や様々な理由で価格が上昇するケースもまれにはありますが、基本的には時系列的に後になれば、価値は目減りしますし、距離が増えても減ることはない自動車。値上がりするということはほぼ期待しないほうが良い。そういうものではないでしょうか。

画像: 積載車を買って名義変更などを手伝ってあげる機会も増えた。目的は名義変更ながら、旅ができるのが実は最大の良かったことかもしれない。美しい風景に感謝、様々な出会いに感謝である。

積載車を買って名義変更などを手伝ってあげる機会も増えた。目的は名義変更ながら、旅ができるのが実は最大の良かったことかもしれない。美しい風景に感謝、様々な出会いに感謝である。

最近ではクルマ離れなどということもささやかれておりまして、これはとても寂しい限りです。確かに税金もかかりますし、維持するのにはいろいろとかからないではありません。日本の大都市では公共の交通機関も発達、確かにクルマがなくてもいろいろと大丈夫な条件はそろっています。しかし、だからと言ってクルマを所有することは損失か?と言えば全くそうは思いません。むしろあの程度のコスト感で個人が所有できるものとしては、かなりリーズナブルなものだとすら思うほどです。

画像: 東北にクルマ好き仲間の芋煮会に行ったとき。

東北にクルマ好き仲間の芋煮会に行ったとき。

なぜなら個人レベルで移動可能な時間の自由が飛躍的に増します。週末、たまっていた仕事を片付け、終電で帰宅してからでも、夜な夜なラーメン行脚に出かける。また、すでに終電は終わった後ながら、そこから出発することだって可能です。社会システムである交通の運行状況に左右されず出かけられる。個人レベルでこれができるのは「自由の大きさ」という観点でのアドヴァンテージであるといってよいかもしれません。いつでもどこへでも行けるそんなクルマは、とりもなおさず誰にも侵されることのないプライベートな空間になるということです。ゴロンと寝てもよいですし、お弁当を作って持参し、景色のいい場所で読書にふけるというのもとてもいい過ごし方ではないでしょうか。もともと交通情報をチェックするためのカーラジオだったはずのオーディオも最近では様々な音源の再生が可能です。好きな音楽とともに、自分だけのペースで、自分なりのテーマで旅をする。個人の趣味、用途に合わせていろいろと特別注文が可能になる「パーソナライズ」はにわかにいろんなものやサービスで可能になりつつありますが、そんな時代の流れが訪れるはるかに昔から、個人個人の使い方に合わせられるのが「マイカー」の存在だったはずです。こんな贅沢があってよいのでしょうか。そのくらいマイカーがあることは尊いことだと思うのです。

画像: クルマ好き仲間との芋煮会にも参加しました。クルマ好きとクルマを置いて集うのもまた楽しいもの。

クルマ好き仲間との芋煮会にも参加しました。クルマ好きとクルマを置いて集うのもまた楽しいもの。

その上で、いいなと思ったクルマのオーナー同士の集いも結構あったりするもの。そんなのに参加してみると、なんということのないふとしたマイカーとの出会いが愛着に変わり、いつの日か愛情が芽生えているかもしれないのです。クルマは共感資源にすらなりうるのです。

画像: 山形出身の人が味付けは担当。明確なレシピも、お店で買うこともできないのが芋煮なのだそうだ。クルマを介して異文化に触れることもまた楽しいもの。

山形出身の人が味付けは担当。明確なレシピも、お店で買うこともできないのが芋煮なのだそうだ。クルマを介して異文化に触れることもまた楽しいもの。

さらに、いろんなところに出かけるうちに、友人知人が増え、SNS上での気軽な誘いに「行きます!」なんて言って「ぜひぜひ!」なんてやり取りの延長で訪問したりして。人によっては嫌がる人もいますが、そんなセレンディピティ主導型のアクティビティにもマイカーの存在は欠かせません。自動車は旧弊な白物家電に類する消費財などではなく、個人レベルで活用できる、SNSのようなメディアに近い存在だといっても過言ではないのです。

画像: 地元のポピュラーなおうどん屋さんで食べたおでんの上の角切りのこんにゃく。

地元のポピュラーなおうどん屋さんで食べたおでんの上の角切りのこんにゃく。

ガイドブックを見て、ネットで検索をかければ物事の99パーセントは解決する時代。でも残りの1パーセントを知っているかどうかがものをいう時代。今はそんな時代ではないでしょうか。パワースポットの多くは海を仰ぎ、山を背にしたような場所にあります。実は写真映え、ページ構成を考えて早朝の写真ばかりみるが、そこから見た夕日はもっときれい。吹く風は森を抜けてくるときに青々とした香りを運んでくれる。門前に有名な店があるが、その店でどうしてこっちのメニューは紹介しないのか?などなどそんな話は言ってみたからわかる話なのです。

画像: 地元の高校生に負けないようにうどん以外にもおでんにお稲荷さんに、食べ過ぎてしまった。

地元の高校生に負けないようにうどん以外にもおでんにお稲荷さんに、食べ過ぎてしまった。

そして「前から一度行ってみたかったんだ」という場所に一度出かけてみてください。いった満足以上に「ここも行かねば!」という次回への宿題が満足度の倍くらい発生するものです。実際に出かけた人にしかわからないうれしい苦悩に狂喜乱舞する。クルマがあれば、思い立った時に出かけられるのですから。

別に良いクルマに乗っている必要はありません。しかし好いクルマに出会うことは、その先に数多の「佳いご縁との出会い」があることを忘れてはいけません。そして場合によってはそんなご縁が、名車との良縁を運んできてくれる可能性だってあるのですから。

クルマを持つことが損か得か。そもそもそんなことを危惧する暇があったら一刻も早く自分の自由になるクルマを手に入れること。それが手っ取り早いのではないでしょうか。

画像: ルノーラグナは解体の憂き目にあいそうだったのを自分で車検を取り継続して乗ることに。動けばなんでもいいで引き取ったクルマだがものすごくよいクルマだ。

ルノーラグナは解体の憂き目にあいそうだったのを自分で車検を取り継続して乗ることに。動けばなんでもいいで引き取ったクルマだがものすごくよいクルマだ。

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