今回より、中古車を買う際の参考になる試乗記をお送りしていく、久留間四郎と申します。
中心の年代は2000年代です。当時試乗したフィーリングをそのままお伝えしていきます。
まず、第1回目にお送りするのは、日本車で2番目に長い歴史を持つクルマ「トヨタ クラウン」の12代目。当時「ゼロクラウン」とCMでは流れていました。現在ではかなり価格も下落し、買いやすいクラウンです。
※価格について論評している場合がありますが、あくまでも当時の新車価格に基づいています。

<試乗グレード>
トヨタ クラウン 2.5ロイヤルサルーン(5速A/T)
トヨタ クラウン 2.5アスリート(5速A/T)

画像1: 当時の「クラウンロイヤルサルーン」のカタログ。

当時の「クラウンロイヤルサルーン」のカタログ。

「ZERO CROWN」

クラウンが12世代目となった。今度のクラウンは「ZERO CROWN」と呼んでいるほどで、全く今までのクラウンを引きずることなく新しく生まれ変わった。さて、実際にどうなったのか、見てみることにしよう。

クラウンは、昔からあるような「ロイヤル」、スポーツグレードの「アスリート」、最上級の「マジェスタ」があるが、今回はロイヤルとアスリートに乗ってみた。
エンジンは、3.0Lと2.5Lがあるが、今回試乗したのはロイヤルのほうもアスリートのほうも2.5Lエンジンのほうである。3.0Lエンジンは6速ATが組み合わされているが、2.5Lは5速ATが組み合わされている。
エンジンでの一番注目すべき点は、今までクラウンはずっと直6エンジンを積んできていたが、今回のモデルからはV6エンジンを搭載することになった。また、燃費のいい、直噴エンジンのD-4を積んでいる。

画像2: 当時の「クラウンロイヤルサルーン」のカタログ。

当時の「クラウンロイヤルサルーン」のカタログ。

しなやかなロイヤル、硬めのアスリート

まず、ロイヤルに乗ってみるが、一番この車に乗って印象的だったのは、乗り味が大変良いことである。実に良い乗り味で気持ちがいい。ほとんど路面の凹凸を感じさせることなく、フラットに走る。今までのクラウンといえば、ただフニャフニャの乗り味で、一度ゆれると揺れがすぐに収まらない傾向にあって、あまり感心できるものではなかったが、今度のクラウンロイヤルの乗り味は気持ちのよい乗り味で、相当いい乗り味のひとつである。
ただ、アスリートはまるで違っていた。これももちろん、明らかに、これまでのクラウンとは乗り味が違う。硬めの乗り味である。スポーティーに向けた車だから、硬めにするのはわかるのだが、もう少し角が取れているべきである。
例えば、BMWの5シリーズと比べると、やはりまだサスペンションでは改良の余地がある印象がある。まれに、コツンとショックが来るのは、クラウンらしくないというか、高級車らしくない。ロイヤルで、あそこまで良い乗り味を提供するのだから、アスリートももっといい乗り味にしてもらいたい。18インチという、大径のホイールのせいもあるのだろうが、アスリートならばドイツ車のような乗り味にしたほうがもっと気持ちよくなるはずである。しかし、ロイヤルの乗り味はヨーロッパの車よりも良い乗り味かもしれない。

音の静かさは歴代クラウン同様、それかもっと静かかもしれない。とにかく、静かな車で気持ちの良い車である。加速していくときも実に静か。先に申し上げたとおり、この車は直噴のD-4エンジンを積んでいるが、昔のような直噴エンジン特有のカチカチしたような音はまるで聞かせないのも感心させられる。

5速のトランスミッションの出来もいい。もちろん、変速ショックなど感じさせないが、ひとつ残念なのは6速ATのようにマニュアル風に使えるよう、+-のゲートにして欲しかったことだけがこの2.5Lの車では感じた。

画像3: 当時の「クラウンロイヤルサルーン」のカタログ。

当時の「クラウンロイヤルサルーン」のカタログ。

気持ちいい「ロイヤルサルーン」

走っていて安心なのは、フェンダー部が盛り上がっているため、先端見切りが非常に良いことである。最近はこのような車も増えてきたが、いい兆候であると思う。

ステアリングの印象は、まずは軽いということ。舵の利きは、今度の車はそこそこ敏感になって気持ち良い印象を持った。今までの車は、鈍感すぎてどうもあまり良い印象はなかったが、そのあたりも今度の新型は良くなった。

新しいV6エンジンの出来も非常に良くて、滑らかに回り、BMWのような、走って楽しい軽快さというのはBMWほどではないが、それでも今までのクラウンよりずっと楽しい車である。本当に、今までのクラウンの印象とはまるで違っている印象のものである。街中では、2.5Lであろうが不足はない。2.5Lでも十分な印象である。でも、3.0Lだけが6速ATにするのではなくて、2.5Lでも6速ATを搭載してもらいたいという要望はある。

もう、何より、感心したのは、ロイヤルの乗り味だ。線路を超えても、ほとんど、ショックを感じなくて、素晴らしい。内装の出来は、もうトヨタ的に非常に高級感のつくり方はうまい。メーター回りの視認性もよく、あまり言うことはない車である。

アスリートは特に乗り味がもうひとつな印象で、改良すべきだと感じたが、ロイヤルのほうは相当いい印象であった。これなら、今までクラウンを敬遠していた人も好むだろう。

ただ、クラウンも世代ごとに値段はどんどん上がっていく。いい車と、特にロイヤルは勧める気にはなるが、値段の高さだけはやはりどうしようもない。

画像: 当時の「クラウンアスリート」のカタログ。

当時の「クラウンアスリート」のカタログ。

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